2006/12/27

navito: プロトコルの提案とフリーアプリ『NavitoGateway』発表

以前ここギコ!さんでも紹介して頂きましたが、『navito:』というプロトコルというかスキーマを提案したいと考えてます。

メールアドレスはMailto:プロトコルがついたハイパーリンクになり、クリックでメーラーが開きますよね。SkypeをインストールしていればCallto:+スカイプIDでスカイプが起動して通話できます。もちろん、http:やhttps:、ftp:などはブラウザが開きます。

でも「メール情報」「URL情報」「電話情報」はあっても、「位置情報」の為のプロトコルが無い。もし純粋な位置情報だけプロトコルにまとめられれば、位置情報はベンダー情報と分離して、自由に流通できるようになります。
今の位置情報はたとえば
http://maps.google.co.jp/maps?ll=35.658578,139.745246
のように、ベンダー(地図サイト)情報と位置情報が結びついていて、しかもフォーマットもそれぞれ独自に持っているので、地図サイト間、あるいはGPSケータイを含むGISアプリケーションの間で、それぞれ情報がシェアできずに、一種の抱え込みをしている状態だと思っています。
これをMailto:で考えてみるとわかりますがが、
Mailto:aaaaa@bbbbb.com  --①
の形ではなく
MicrosoftOutlook/?to=aaaaa@bbbbb.com  --②
とか
MizillaFireFox/destination=aaaaa@bbbbb.com  --③
とか書き方が乱立していて、しかもそれぞれに互換性がない、つまり③で書かれたWebサイトのリンクをクリックしても、あなたがFireFoxをいれていなければOutLookでメールを開けない、とすればとても不便ですよね。GISの世界もこれから囲い込みをなくして、オープンな規格をそろえていく必要性を感じる。

前置きが長くなりましたが、NavitoGateway というアプリケーションを発表します。Mailto:にはOutlookやFireFoxなどが受け先のアプリになりますが、Navito:はいまここで発表したばかりなのでNavito:を受けるアプリは存在しません。そこで、NavitoGateway という受けアプリを作りました。NavitoGatewayは、その名の通りnavito情報を流すGatewayで、それ自身は何もせず、受け取った位置情報を各社地図サイトのURLの形に成型して、その場所を、指定した地図サイトを開くだけの中継アプリです。
navito:プロトコルはOSのレジストリに書かれますので、ブラウザからだけでなく、ワード、エクセルなど、ハイパーリンク機能を持つアプリからは何でも開けます。
Navito:+データのデータ部分は、緯度+カンマ+経度、の形式か、ロカポになります。
一旦、navito:で位置情報を書いてしまえば、あとは自分の好きな地図サイトで開いたり、開き比べたりできます。

NavitoGatewayのダウンロードはこちらから

もう一つ、Webサイト中の緯度経度情報、例えばGeoタグ,ICBMタグ、ロカポ、などの位置情報を検出して、自動でnavito:へのハイパーリンク化するツールも作成中です。これができれば、Webサイトの位置情報が埋め込まれたFlickrの写真を自分の好きな地図サイトで開く、というようなことが簡単にできます。
本来、こちらのアプリとNavitoGatewayをセットで公開する予定でしたが、先にNavitoGatewayをリリースすることにしました。セットが出来上がったあとは、一般向けにVectorで公開する予定もしております。


さて、位置情報は単に場所だけではないので、メールがTOだけでなくCCやBCCやタイトルや本文も指定できるように、位置情報も点や線や、高度や視点やアングルや縮尺など、拡張の余地がありますね。本来はG-XMLやKMLで表すような情報を、あえてプロトコルにして1行のテキスト情報にしたものがnavito:というような位置付けができるかもしれません。

なお、このプロトコルは当然W3Cのオフィシャルなものではなく、勝手に提案しているものです。W3Cはスキームの乱立は害であると言っていますし、私も同意見です。でもnavito:か、それに変わるような、なんらかのGIS用のプロトコル(ドコモの「pos:」?)は欲しいと思っています。みなさんのご意見をお待ちしています。

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